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解題『ドリトル先生航海記』(4)──ポリネシアの帰還
 スタビンズ少年がジョン・ドリトル先生と初めて出会い、すっかり心酔した晩はアフリカ生まれのあの鳥が舞い戻って来た晩でもありました。
燭台を器用に運ぶダブダブ
燭台を器用に運ぶダブダブ(『ドリトル先生航海記』挿絵、ヒュー・ロフティング画)

 ずぶ濡れになったスタビンズ少年はドリトル先生に言われるがまま屋敷へ上がり、雨宿りをさせてもらうことになります。そして、先生がアヒル語で指示を出すとダブダブが火を灯した蝋燭を燭台に立てて片足で器用に掴み、階段を下りて来たのでスタビンズは驚きました。
 そして、ようやく雨が上がり先生がスタビンズを家まで送ってくれることになった矢先に、前作『アフリカゆき』で生まれ故郷のアフリカに残ったはずのポリネシアが帰って来ます。アフリカでの生活が退屈になって、イギリスへ戻って来たというポリネシアは先生にバンポが長年、探し求めていた眠り姫を見つけて結婚しその相手はジョリギンキでバンパァ王太子妃(Crown princess BumPAH)と呼ばれていること──この、原文でポリネシアが特に強調した「パァ」を強く発音する云々の部分は、井伏訳では単に「王子夫人」とされていますが──や、そのバンポがイギリスのオックスフォード大学に留学していることなどを先生に話して聞かせます。とても長生きで記憶力の良いポリネシアはもちろんスタビンズ少年のことも知っていて「生まれたばかりのスタビンズは猿みたいにみっともない赤ちゃんだった」と振り返るのでした。
 スタビンズ家で先生は大変に歓迎されました。父親のジェイコブにとって先生は古くからのお得意先の一人で、また先生もジェイコブの職人芸を高く評価していたのですが、ジェイコブも母親も(世間では変人扱いされることも少なくない)ドリトル先生を大変な名士だと思っているので、まさかその先生が自分の一人息子をこんなに褒めてくれるなんてと望外の喜びを感じたのです。そして、スタビンズ少年はようやく怪我をしたリスを先生に診察してもらうことが出来たのでした。
| 84oca | ドリトル先生航海記 | 16:47 | comments(0) | trackbacks(0) |

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